
春に義母たちと旅行に行く予定だったのですが、いろんな事が重なってとりやめたままでした。
先日顔を出す機会にここぞとばかり、前から行きたいと話していたフランス料理を食べに行こうと義母と盛り上がり、最初はあまり気乗りしていなかったオットたちを連れて夏のランチをいただきに行きました。

お店は武蔵小金井にあるTERAKOYA。都下の老舗一軒家のフランス料理店で、ブライダルで訪れた事がある方もいらっしゃるかもしれません。
表通りからわかりづらい入り口ですが、お店の方が門で待っていてくださいました。
門を入ると右手の奥に見えるのは大きな燻製小屋っぽい。燻製好きとしては期待が高まります。

ちょっとクラシックな建物と和風庭園。迎えられて入ると、落ち着いた懐かしいような雰囲気も。

最初に通されたウェイティングルーム。義母たちが来るのを待ち、ゆったりソファに座って日常とかけ離れた特別感にワクワクしたり、鯉がいる和風の庭園に出てみたり気持ちよかったな。
この時点で男性2名も期待感でいっぱい。みんなで庭園で記念写真も撮ってもらったわ(笑)

レストラン内は昭和クラシックな感じですが、庭園が見える大きな窓辺から明るい光が差し込む広々空間で、リラックスできます。
私たちはボルドーの白ワイン(Chateau D'Arueyres 2009)を、運転するオットは、トップ写真の庭園で採れた自家製ザクロのノンアルコールカクテルを。美しい色と揺れる種が夏の午後にピッタリ似合うのでした。
いただいたランチは平日火曜〜金曜のスペシャルランチコース5250円(サービス料10%別途)。
まずアミューズは『自家製 鹿児島産黒豚の生ハムと冬瓜のすりながし寄せ 2種のメロン載せ』
コンソメで寄せた冬瓜と、小さいのにビックリするほど甘くて、味の違いをしっかり感じる2種のメロンのコラボにいきなりやられました。生ハムは燻製香良く、串で食べるのは食感も楽しめていいかも。

前菜 『いろいろな総菜を盛り合わせて』 (料理名詳細は忘れたのでメインの材料だけ。)
上段手前から 鴨、蟹の洋風ちらし寿司、シュー生地に包まれた鱒のムース
下段 生しらすと海藻とパスタ、そば粉生地のガレットと自家製スモークサーモン、ピスタチオの入ったパテ
どれもこれも手が込んでいて美味しく、種類もビジュアルも楽しめました。パテも好み。

パン 『フレンチアルプスのリマーニュの小麦粉、地中海カマルグの海塩で作った自家製プチパン』
この後の料理の途中で、自家製燻製バターもお試しくださいといただきました。実は私も燻製バターと燻製塩を研究してるので興味津々。でもそのバターは塩気がキツくて私には厳しいー。でもパンはとても美味しかった。こちらの自家製パンや燻製製品は入り口にあったブティックで買えるそう。

スープ 『季節の野菜のポタージュ』
コース外でプラス800円でお願いできますが、この日はシャンパンビネガー(だったか?)を効かせた新玉ねぎと白エビのスープでした。
オットは冷製だと思わず私だけがオーダーしたのですが、味見したオットが激しく後悔。その後全部食べられたー(泣) 家でも作ってくれと言われているのですが、「こんな旨いもんできるかいなっ!」です。
とろっと優しい玉ねぎの甘さに想像以上に夏らしい爽やかなビネガーの酸味。中に入っているブイヨンのジュレと合わせて白エビを包んで食べるのがすごく美味しかったです。

魚料理 『築地より イトヨリ鯛のポワレとムール貝のスモーク 3種のソース添え』
イトヨリ鯛の焼き加減もふわっとした食感もとても良かった。下には海藻のソースと自家製パスタ。周りには焼きトマトとオリーブのソースです。海藻のソースが美味しかったのですが、濃厚な焼きトマトのソースが加わると全く違った印象で楽しめる一皿でした。
ムール貝のスモークは初めて。しっかりめの燻製ですが、ズッキーニやトマトと夏らしい演出です。

肉料理 『イベリコ豚 ペジョータのカリッとポワレ、スクレ・サレのフィロ包み添え
オリエンタルなスパイスのソース』
赤ワイン SIRIUS Merlot et Cabernet Bordeaux 2006
イベリコペジョータのスペアリブの部位と、奥に見えるパイの中はハラミの部分が包まれています。このハラミパイはもっと特大サイズで食べたいっ(笑)。塩気がしっかり効いたペジョータのスペアリブはそのままでもとても美味しいお肉ですが、石の上にのったからみ大根とマスタードシードを黄色いソースと混ぜるとフレンチ仕様。

デザート 『デセール ヴァリエ/
ピスタチオとクランベリー(?)のケーキ、桃のムース、マンゴーのプリン、オリーブのアイス』
かわいい!小さくてもしっかり繊細な味が楽しめるものでした。オリーブのアイスも印象的。

最期にデミタスコーヒーを。
デザートの時も、スープの時も、久しぶりの銀食器の優しい口あたりにオットが唸ります。
最近はあまりの暑さに「一日1パルム」してたので、スプーンのことをすっかり忘れていたけど、これまでハーゲンダッツを食べる為、漆のいいスプーンが欲しいと話していたのでした。でも銀のスプーンに変更することになりそうです。
「結婚記念日にでも買おうか。いつだったけ?」オットに聞いてもわからないので延々買えません(笑)
量はないですが、手間がかかった繊細なお料理がたくさん楽しめた印象で、老舗フレンチのお得なランチコースの満足感もありました。
食事中はソムリエの他に2名のサービスの方が寸分たがわず向いの席と私にお皿を置きます。音楽が流れるような落ち着いたサービスは広々空間の中で心地よく、皆満足で夏のゆったりした大人の午後の時間を過ごすことができました。
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