« 無事をお祈りします | トップページ | 猫さんぽ その2 »

2011年3月17日 (木)

豚汁

 
あれは確か中学に入ってすぐの頃、後ろの席のY君の家が火事で全焼した。
数日後Yはブカブカの学生服を着て登校したけど、彼が言葉を発するまで長くかかった。
あの時思ったのは、「Yはいったいいつ泣くんだろう…」ということ。
思い出の写真も洋服も、何もかもなくなるなんて想像できないことで、
私だったら大声あげて泣くところ、Yは学校でも一度も涙を見せなかったし、
ましてや避難した親戚の家では大声で泣く事なんかできないのではないかと。
一年位経つ頃か、ある時にYの涙をはじめて見た後、
ようやくYのボソボソとした声を聞く事ができた。
Yが笑ったのは嬉しかったけど、早く声変わりしてクラスの誰よりもオッサンみたいな声に
かなり驚いたのを覚えている。
泣いてもいられない。地震の避難所の様子を見ると、物資の次にメンタルな部分も心配。
 
 

***
 
 
高校生の時、千曲川(信濃川)の堤防が大雨で欠壊し、川の両側に広がる地区を水害が襲った。
私の家から見える美しい緑の田園は一夜にして大きな湖になり、
豚がいっぱい浮いたと聞いて言葉もなく涙が溢れた。
3、4日してから、学校をあげて復旧作業に参加することになり、私たちも地区の友人達の家へ行って
襖の上まで水につかった泥だらけの家から、思い出という思い出をゴミとして処分するお手伝いをした。
ヘドロはかきだしてもかきだしても隅々までたっぷり家に入り込み、耳の中にまで入った泥をはらい、
作業を終えてクタクタになって帰宅しても、これからどうなるのだろうと不安は消えなかった。
それでもちゃんと復興した。
今回の地震はあまりにも甚大な被害に心が折れそうになるけど、
多く義援金が集まって、一日も早く暖かい場所で眠ることができるよう祈っている。
 
 

***
 
 
雪国生まれだって、暖房のない雪の夜は想像できない。
山で崖崩れがあったり、雪崩でつぶれた家も見た事があるけど私自身は被災経験がなく、
被災者の方の気持ちを本当に理解できないのだろうと思う。
それでも励ましの言葉をかけずにいられない。
こんな私でも義援金が役に立つという事ぐらいは想像がつく。
早く赤ちゃんにミルクが届き、元気が出るよう温かい物が食べれるようになるといいのにと願うばかり。
 
 

110316_10013_3

 
どんどん広がる被害に心は痛んで不安は隠せず、仕事もとんで、正直滅入ってしまいそうになる。
被災地に届けたい気持ちと、私自身元気になるよう豚汁を作った(写真は過去のもの)。
私的には、元気を出す時には絶対豚汁なのだ。あったかくて、肉も野菜も入って、
朝から食べれるように、テレビやMacを立ち上げない長い夜に作るにはピッタリだった。
 

***
 

今日は義援金を振り込んできた(ちゃんとしたスジでどうぞ!!)。
私にできること、今は節電とそれだけ。
 
 

 

|

« 無事をお祈りします | トップページ | 猫さんぽ その2 »

コメント

sunえり〜ままさん

そうなんです。一週間もあの悪夢のような悲惨な映像を見て
不安にならないはずはないんですが、それが現実です。
私たちはテレビを消せばすむ事ですが。
重い気持ちを抱えつつ、私達はいつもの生活を送っていますし、
最近は被災者の方々から元気さえもらっています。
これからは今まで以上に頑張って働かねばならないのだろうし、
会社があったり、仕事ができるだけありがたいですね。
同僚の方のご両親、早く見つかるといいですね。

被災経験やお手伝いの経験は、ないにこしたことありません。
でも経験したその事は、力に変えていかないといけないよね。


投稿: ★えり〜ままさん | 2011年3月20日 (日) 10時30分

Tomyさん

辛い現実に目を背けたくなりますが、これが現実。ニュースを見る度に
涙が出ます。
お手伝いした経験があるんですね、私は一度も無く歯がゆい気持ちです。未だにご両親と連絡が取れない社員がいます。気丈に働く姿があります。

私には祈る事と節電。買占めはしない。こんな事だけですね。

投稿: えり~まま | 2011年3月18日 (金) 12時38分

sunあけみさん

ありがとう。
akemiさんの声や優しさも、みんなの力と一つになって届きます。

ええ、おなか空きますねー。
私なんか危機感が出るとよけいに。
豚汁、あんなに作ったのに、すぐ食べきっちゃったわよ〜。

そちらで地震があったら、
その後のこと、想像するだけでも不安ですね。
でもこちらでも買いだめしちゃう方も多いみたいですよ。
この一週間、卵と納豆や牛乳はありませんけど平気。
近くにいても、その時は何もしてあげられなかったりします。
義母のところの壊れ物、全部管理人さんにやってもらいました。
そちらもくれぐれも気をつけて。

投稿: ★あけみさん | 2011年3月18日 (金) 11時25分

sunsaiko3さん

そうでしたか、あの地震の翌日豚汁を…。
きっとご家族はすごく温まったでしょうね。
心も身体も。
豚汁大好きです。

あ、そうそう、私は豚汁にはサツマイモ。
けんちん汁には里芋にしてるの。
甘いサツマイモに、またいやされるの。

投稿: ★saiko3さん | 2011年3月18日 (金) 11時19分

こんな状況の中でもかくじつにお腹はすきます。
こんな時になんて幸せなやつ、って思いながらも生きてる、という事実を
実感します。

少しずつですが物資が被災地に渡りだした、とニュースで聞き
ほっ、としています。

この寒い中一生懸命働いてくれてる方々にも感謝、です。
こちらでは同僚達がもしカリフォルニアでも同じ事が起こったら
日本に逃げる、といいました。
皆で助け合い、暖を取り合う姿をみていると安心するそうです。
こちらでは洪水で例え生き残れたとしてもその後の暴動で殺されるから、というのです。

日本人であることをこの時程誇りに思った事はありません。
頑張れ、日本。
%Pr

投稿: あけみ | 2011年3月18日 (金) 05時02分

私は偶然あの地震の日に、豚汁を作ってました。
その晩は夫も娘達も帰宅できず、豚汁を食べたのは
翌日でしたけど・・・
メールで無事は確認してはいたものの、
やっぱり顔を見るまでは心配で。
みんな揃ったことと、豚汁の味にほっとしました。

ところでTomyさんちの豚汁はさつまいもなんですね。
女子好み!
うちは里芋です。


投稿: saiko3 | 2011年3月17日 (木) 14時09分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/166413/51143383

この記事へのトラックバック一覧です: 豚汁:

« 無事をお祈りします | トップページ | 猫さんぽ その2 »